聖書黙想 コリントの信徒への手紙一1章10節(新共同訳 新約p.299)
「一致の勧め」
教会は多様な賜物を持った者が「わたしたちの主イエス・キリストの名によって」一致をなす共同体である。パウロは、コリントの聖徒達を「兄弟たち」と呼び、彼らがイエス・キリストにあって一つの体をなす器官であることを強調する。パウロが教会の〈一致〉を願ったのは、彼らが分裂していたからである。「勝手なことを言わず」とは、教会の中で意見や要望を述べてはいけないということではない。音楽に喩えるならば、皆が各自の音色を出す一方で、美しい調和を保つということである。非難や争いはサタンの属性であり、平和と一致は主なる神の属性である。教会の聖徒達が「心を一つにし思いを一つにして、固く結び合」う時、世では考えられないような信仰の業を成し遂げることが出来る。