Five Solas Ministry

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

James Luther Mays Psalms

James Luther Mays Psalms
【関心・疑問】

【論文名】
詩編八三編 神の敵

【著者名】
James Luther Mays (左近 豊訳)

【書名・(巻・号)・出版社・出版年・(版)】
Psalms, Interpretation, A Bible Commentary for Teaching and Preaching, Louisville: Westminster/John Knox Press, 1994 (『詩編』現代聖書注解, 東京: 日本基督教団出版局, 2000年)

【本文の構成】
序論
第一巻 詩編一-四一編
第二巻 詩編四二-七二編
第三巻 詩編七三-八九編
第四巻 詩編九〇-一〇六編
第五巻 詩編一〇七-一五〇編

【内容の要約(ページ数)】

【引用したい文章(ページ数)】
 三 祈りの目的は、イスラエルの存在を守るための主の介入を懇願することである。国々のもたらす危険を、まさに主が応じるべき危機として主に差し出すのである。イスラエルという国は主御自身の民であり、地上の諸々の民の中でも主の「秘蔵の民」なのである(三[四]節。NRSVでは「あなたが守られる者達」)。それゆえ彼らを歴史から消し去り、その名を記憶から除き去る陰謀は、世界における主のみ旨とみ業とを犯すことなのである。彼らの計画こそがこれらの国々を神の敵とするのである。祈りは、過去において他国の将軍や支配者らが「神の住まい」をわがものにしようと計画したときに神がなさったことを思い起こさせる(九-一二[一〇-一三]節、この回顧の文学的記録は士師記四-八章にある)。それら古代の古典的戦闘において神は、御自身の民のために領有を主張された土地を、自分達のものとするために奪おうとする他の民から勝ち取られたのである。地理的、歴史的なイスラエルの存在と場所は、かつてそうであったと同時に今も、主が全地を超えていと高き方であることの啓示なのである(一六[一七]、一八[一九]節)。歴史における主の御名とその要求は、危機に瀕している。これがすべて真理であるとの信仰と希望を持って、祈りは、過去における主のみ業と現在における主のご支配が正しいものとして示されることを主に願うのである。(邦訳p.416)

【コメント】
 詩人は、異邦人の脅かしによって国が危機に陥ると、主なる神に叫び求めた。メイズによれば、詩人は、主なる神が歴史の主人であられることが現れていない危機の状況の中で、主なる神が介入して下さるよう願い求めた。そして、かつてイスラエルのために働かれた主なる神が今も働いて下さることを信じた。神の民は危機が近づけば近づくほど祈らなければならない。自分の存在の根拠が主なる神にあることを告白し、敵を打つことを主なる神に委ねる時、主なる神の御業を見ることが出来る。(邦訳p.416)