Five Solas Ministry

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

Hayek, The Fatal Conceit, pp.85-86 (渡辺訳『致命的な思いあがり』pp.125-126)

Hayek, The Fatal Conceit, pp.85-86 (渡辺訳『致命的な思いあがり』pp.125-126)
【関心・疑問】

【論文名】
第5章 致命的な思いあがり

【著者名】
Friedrich August Hayek (渡辺 幹雄訳)

【書名・(巻・号)・出版社・出版年・(版)】
W. W. Bartley III (ed.), The Fatal Conceit: The Errors of Socialism, The Collected Works of Friedrich August Hayek; v. 1, London: Routledge, 1988, pp.66-88
(『致命的な思いあがり』ハイエク全集; 第2期第1巻, 東京: 春秋社, 2009年, pp.97-131)

【本文の構成】
序論 社会主義は間違いだったのか?
第1章 本能と理性のあいだ
第2章 自由、所有、そして正義の起源
第3章 市場の進化――交易と文明
第4章 本能と理性の反逆
第5章 致命的な思いあがり
第6章 交易と貨幣の神秘的な世界
第7章 われわれの毒された言語
第8章 拡張した秩序と人口増加
第9章 宗教、伝統の守護者
補遺A 「自然的」対「人工的」
補遺B 人間の相互作用の諸問題の複雑さ
補遺C 時間、構造の発生と複製
補遺D 疎外、落伍者、寄生者の要求
補遺E 遊戯、ルールの学校
補遺F 人口の経済学・人類学についての覚えがき
補遺G 迷信、伝統の保存

【内容の要約(ページ数)】

【引用したい文章(ページ数)】
 しかし、社会主義の七〇年の経験をへても臆することなくこういえる。すなわち、社会主義が試行されていた地域――東欧と第三世界――の外にいるほとんどの知識人は、依然として経済学のなかにははたしてどんな教訓があるのかを考えもせずに満足していて、もしかしたら、社会主義が試されるたびに、けっしてその知的リーダーたちの意図(・・)した(・・)ようにうまくいくように見えないのには理由(・・)があるのではないかと疑ってみようともしないのである。真に社会主義的なコミュニティを求める知識人たちのむなしい探求は、あたかも際限なくつづく「ユートピア」――ソビエト連邦、次いでキューバ、中国、ユーゴスラビアベトナムタンザニアニカラグア――の理想化、さらに幻滅に終わるのであるが、それが示唆するのは、社会主義には一定の事実に合致しないところがあるのかもしれないということのはずである。しかし、歴史的文脈を超えたり、人間の欲求にとって克服しがたい障害を呈したりするいくつかの事実がありうるという考えを合理主義的に否定することに誇りをもつ人びとは、経済学者が一世紀以上も前にはじめて説明したその種の事実をいまだ吟味しないでいるのである。(pp.85-86; 邦訳pp.125-126)

【コメント】