Five Solas

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

住田『カルヴァン政治思想の形成と展開』p.239

住田『カルヴァン政治思想の形成と展開』p.239
【関心・疑問】

【論文名】
終章

【著者名】
住田 博子

【書名・(巻・号)・出版社・出版年・(版)】
カルヴァン政治思想の形成と展開――自由の共同体から抵抗権へ』東京: 新教出版社, 2018年, pp.237-243

【本文の構成】
序章 問題の所在
第1章 カルヴァン時代のジュネーヴの国家教会体制
第2章 カルヴァン神学体系における自由と制度
第3章 再洗礼派批判にみる教会の構成論理
第4章 「神の民」共同体としてのジュネーヴ――聖俗両権による神への奉仕
第5章 カルヴァン派の政治権力観――包摂から抵抗へ
終章
文献表
あとがき

【内容の要約(ページ数)】

【引用したい文章(ページ数)】
 包摂性の高い領域教会制に政治権力が包含されたのは、共同体内に雑多な資質の人々が包含されるようになったことに対応して強制力としての政治権力の有用性が認められたためである。すなわち、自発的に神の国の論理によって行動することのできないイポクリットを矯正するための政治権力ということである。カルヴァンはそれと並んで、真の信者にとっての政治権力の必要性も述べていた。本書では、カルヴァンの再洗礼派批判の第6点「政治為政者」を取り上げることにより、その論理も示した。真の信者にとっての政治権力の意義は、神が人間に地上で生きることを望んだという事実に由来する。神は、神の国に属す真の信者すなわち聖徒が、地上の論理に従って地上の人生を生きることを望んだ。誰が救いに定められ誰が破滅に定められているか分からないからこそ、聖徒が地上でそのように生きるという設定が現実味を帯びる。そして神は聖徒に対し、地上の生活に必要なあらゆる手段を提供する。政治権力も、神が地上の聖徒に与えた道具のうちの一つと位置づけられた。(p.239)

【コメント】