Five Solas Ministry

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

Mises, Economic Policy (村田訳『自由への決断』pp.55-56)

Ludwig von Mises, Economic Policy: Thoughts for Today and Tomorrow, South Bend, Ind.: Regnery/Gateway, 1979
(村田 稔雄訳『自由への決断――今日と明日を思索するミーゼスの経済学』東京: 広文社, 1980年, pp.55-56)

経済計算の問題

「経済体制として、社会主義と資本主義のいずれを選ぶかとなりますと、問題はいささか変ってきます。社会主義の著述家たちは、近代工業や近代ビジネスのすべての経営が計算に基づいていることを決して疑いませんでした。計算に基づいて計画をするのは決してエンジニアだけではありません。ビジネスマンもそうしなければなりません。しかもビジネスマンの計算は、すべて次の事実に基づいています。すなわち、市場経済においては財の貨幣価格が消費者に情報を提供するばかりでなく、生産要素に関する重要な情報をビジネスマンに提供します。市場の主な機能は、生産工程の最終段階でのコストや、製品を消費者の手元に移すコストを決定することにあるばかりでなく、それに到達するまでの各段階のコストを決定することにあります。生産要素(原料、機械、用具)に対し、また生産の人的要素に対し(労働に対して支払われる賃金という形で)価格をせり合う種々のビジネスマンの間では、心の中で分業を計算しているのが、市場システム全体の姿なのです。ビジネスマンによる、このような計算は、市場が提供する価格がなければ実行できません」