Five Solas Ministry

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

藤本『アメリカの公共宗教』pp.198-199

藤本 龍児『アメリカの公共宗教――多元社会における精神性』東京: NTT出版, 2009年, pp.198-199

〈構成〉
はじめに――アメリカニズムと宗教
序章 近代社会と宗教
第一章 個人主義ニューエイジ運動――世俗化の実像
第二章 原理主義とリヴァイヴァル運動――政教分離の実相
第三章 共同体主義と共和的宗教――コミュニタリアンの陥穽
第四章 新保守主義宗教右派――コンサヴァティヴの忘却
第五章 多文化主義と市民宗教――多様性からの挑戦/への挑戦
終章 多元社会における公共宗教――“世俗外他者”の召還
補論 公私にわたる「見えない宗教」――方法論的基礎づけ
おわりに――“ポスト・アメリカニズム”と“宗教的なるもの”

〈引用〉
 そこには確かに「国教の禁止」や「信教の自由」という原則が明らかにされている。しかし、「政教分離(Separation of Church and State)」とは、あくまで「国家」と「教会」との分離であることに注意しなければならない。アメリカにおける政教分離とは、「政治と宗教の分離(Separation of Religion and Politics)」でもないし「国民と宗教の分離(Separation of Religion and Nation)」でもないのである。その理念は、あくまで国家が、特定の宗教と深くかかわってはならないということを意味するだけであって、「政治的領域に宗教的次元があることを否定してはいない」。‘Separation of Church and State’に「政教分離」という訳語をあてている日本では、その点は、いくら強調してもしすぎるということはないであろう。