Five Solas Ministry

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

住田『カルヴァン政治思想の形成と展開』p.166

住田 博子『カルヴァン政治思想の形成と展開――自由の共同体から抵抗権へ』東京: 新教出版社, 2018年, p.166

〈引用〉
 彼以外のケースでも、放縦な生活態度を以って知られる他のジュネーヴ市民において風紀上の違反が長老会の叱責の原因になるのはごく自然なことだった。第1章において確認したように、ジュネーヴ市民は商人を中心としており、彼らは商業的・政治的関心から宗教改革を希求しこそすれ、宗教的信条からそれを熱望したのではなかった。むしろサヴォワからの政治的独立が成し遂げられると、新たな教会の熱心な宗教指導を煩わしく思うようになった。ジュネーヴは、交易の要衝としての例にもれず享楽的な空気が蔓延していたという。教会の目から見てこれは明らかに、「神の民」にふさわしからぬ姿だった。ジュネーヴ教会は、このように宗教に熱心でない人々を素材にして「神の民」の教会を築くという課題を負ったのである。