Five Solas Ministry

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

浜口『キリスト教からみた生命と死の医療倫理』p.37

浜口 吉隆『キリスト教からみた生命と死の医療倫理』東京: 東信堂, 2001年, p.37

〈構成〉
まえがき
第1章 生命倫理の成立とその背景
第2章 医療と倫理と宗教
第3章 キリスト教の人間観
第4章 人格と良心と責任の倫理
第5章 生命をめぐる倫理原則
第6章 健康と病気と生きる意味
第7章 患者と医者との関係
第8章 病人の看護と癒しとホスピス
第9章 医療行為と人体実験
第10章 患者の自己決定権と同意原則
第11章 臓器移植とその倫理性
第12章 人間の死とその判定
第13章 延命医療と尊厳死安楽死
資料
年表 日本の移植医療と法制化の動向
参考文献
あとがき

〈引用〉
①人には「神の似姿」として特別の使命が与えられている

 人間にはこの地上において神から特別の支配権を授けられている。「地を従わせよ」とか「生き物をすべて支配せよ」という言葉は、地上の世界を治める人間の権限と使命(mission)を示すものである。その使命の実現の背後には、人間とすべての生き物のいのちの保護と祝福による繁殖を望まれる神の意向(心)がうかがわれる。人間の生命は他の被造物によって支えられているだけでなく、人には他のすべての生き物の秩序を守る任務がある。したがって、人間が万物への正しい支配を怠るとき、地上(世界)の秩序は乱されてしまい、それらの生存を危うくすることになる。人が「神の似姿」であるという聖書の教えは、「人」が理性と自由意志をそなえた人格(person)であるというキリスト教の人間観の源泉ともなっている。