Five Solas Ministry

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

吉田『日米同盟の制度化』pp.302-303

吉田 真吾『日米同盟の制度化――発展と深化の歴史過程』名古屋: 名古屋大学出版会, 2012年, pp.302-303

〈引用〉
 実際、そうした兆候も存在する。一例として、2006年以降、対日防衛公約が米国政府高官によって繰り返し再確認され、2009年には、拡大核抑止を主要議題とする安全保障協議が新設されたことを挙げたい。上述のように、戦略・戦術の両面で米国の核戦力が縮小する一方、中国と北朝鮮の核戦力が増強されたため、日本政府では、米国が提供する拡大核抑止の信頼性が不安視されるようになる。そして米国政府は、米国の拡大核抑止の信頼性に疑念を抱いた日本が独自核の開発に目を向けるのではないかという懸念を抱いた。米国の対日防衛公約の再確認や日米核協議の新設には、こうした相互不安が作用していたのである。核協議としての性格を有していた60年代の日米政策企画協議とSSC、70年代の戦略問題に関する日米協議が秘密裏に設置、開催されたのと対照的に、2009年の核協議の新設が公表されたのは、日本の国内社会における反軍主義の低下の結果だったと考えられる。