Five Solas

主なる神の言葉である聖書を、あらゆる事柄に関する最高権威、人生における規範とし、イエス・キリストを主とする神の国(支配)の拡大と完成を願っています。

一色『南島キリスト教史入門』p.57

一色 哲『南島キリスト教史入門――奄美・沖縄・宮古八重山の近代と福音主義信仰の交流と越境』シリーズ神学への船出; 04, 東京: 新教出版社, 2018年, p.57

〈引用〉
 キリスト教の集会に人びとが集まり、そこで新しい信仰に触れ、一部が教会に連なったのは、この時期の沖縄社会が、以下の述べる社会構造の変遷の結果、集会や結社の時代を迎えていたことと無関係ではない。「琉球処分」は琉球の日本国家への強制的な併合であったが、同時に、これまで農民などを抑圧してきた封建国家の解体も意味した。それゆえに、下級士族や農民などは、琉球王国解体による旧体制からの解放を期待した。伊波普猷も、それを「一種の奴隷解放なり」と述べている。
 しかし、「旧慣温存」政策により、旧士族特権階級の利権と搾取の構造は温存されることになった。これに対して、王国解体を経験した農民たちは抵抗運動を通して、旧支配層の不正を告発し、自らの要求を為政者に突きつけたのである。